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緊張とどう向き合う?自分で出来る簡単セルフケア術

こんにちは!
JR山手線「大塚駅」から徒歩2分、ミュージックアカデミーラファーレ ピアノ講師の新林です。
本番前になると、「緊張しすぎてうまく弾けなかったらどうしよう」「手が震えたらどうしよう」と不安になる方も多いのではないでしょうか?
でも、緊張する=それだけ大切に思っている証拠。悪いものと捉えるのではなく、うまく“付き合う”ことが大切です。
今回は、本番前日や当日直前に簡単に実践できるセルフケア方法をご紹介します!

心のセルフケア(メンタル面)

緊張は必ずしも敵とは限らない

「緊張しちゃいけない」と思えば思うほど、余計に緊張します。「緊張してるな、でもそれって自然だよね」と自分自身に言い聞かせることでそれを防ぐことができます。
緊張すると、私たちの体の中では「アドレナリン」というホルモンが分泌されます。これは、体を“戦闘モード”に切り替える働きがあり、集中力や反射神経を高めてくれるものです。実はこれ、演奏にとってもプラスになることがあるんです。
冷静さを失わず、うまく緊張を味方につけられた時には、普段以上に集中できたり、感情が自然と音に乗ったりすることも。

「緊張している=ダメな状態」と思わずに、「本番ならではの力が出せるかも」と前向きに捉えるだけでも、気持ちが軽くなります。

本番で伝えたい“想い”をイメージする

テクニックのことよりも、「この作品を通してどんな感情を届けたいか」を思い出すと、不思議と心が整ってきます。
本番になると、「ミスしないように」「完璧に弾かなきゃ」と思ってしまいがちですが、実は観客が一番心を動かされるのは、ミスのない完璧な演奏ではなく、“その人にしかできない表現”です。
これはコンクールなどにおいても同じで、ミスがない人ほどいい点数がつくわけではありません。
たとえ少し音を外してしまっても、そこに真っ直ぐな想いがこもっていれば必ず伝わります。

むしろ、どんな音を通して何を届けたいかがはっきりしている演奏ほど人の心に残るものです。

だからこそ本番では「うまく弾こう」ではなく、「今の自分がこの作品をどう感じていて、それをどう音に乗せるか」がとても大切です。

 

ミスは“終わり”じゃなく“始まり”かもしれない

本番中にミスをしてしまうと、一瞬で心が沈んでしまうことがあります。でも実は、ミスした“その後”の演奏こそが、その人の音楽をより強く印象づける瞬間だったりします。
本番の中での音楽というのは即興的なものです。だからこそ、少し転んでも立ち上がれるし、むしろその流れにドラマが生まれたり、感情がより深く乗ったりすることもあるんです。                          

ミスをしてしまったら、
「ここからどう立て直すか」
どんなふうに気持ちを乗せていけるか」を考えてみてください。

 

それができたとき、聴いている人の心をぎゅっとつかむような印象的な演奏になります。

体のセルフケア(フィジカル面)

深呼吸とストレッチ

前日寝る前には、軽く首や肩、手首を回したりゆったりとした深呼吸を5回ほど行います。交感神経が鎮まり、自然と眠りに入りやすくなります。これは本番直前においても体をリラックスさせるのに有効で、舞台に出る直前に舞台裏等でストレッチを行うことは私自身も本番直前に必ず行うルーティーンです。

“手を冷やさない”


緊張で手は冷たくなりがちです。本番前はカイロを持ち歩いたり手袋を活用することで手先の冷えを軽減できます。コンクール会場とかだと真夏でもこれらを見かけることは珍しくありません。また、手を軽くマッサージするのもとても大切です。血流がよくなることで指の動きがスムーズになります。

 

考えすぎない夜をつくるコツ

 

練習のしすぎに注意

夜になってから「あのフレーズもう1回…」と練習すると、眠れなくなったり、かえって不安が増すことも。前日夜は“切り替えの時間”と割り切ることも大切です。練習のしすぎで疲れを溜めたり本番での集中力が低下させてしまってはせっかくの練習も本末転倒になってしまいます。どうしても心配な箇所は実際に弾く以外にも頭の中でイメージトレーニングをすることで精度を上げることができます。

好きな香りや音楽を取り入れる


アロマやクラシックのゆったりした楽曲を聴くなど、五感で安心できる環境を整えると、心と体が落ち着きやすくなります。ラベンダーのアロマや静かなクラシックを流すだけでも、不思議と呼吸が深くなって、緊張の輪郭がやわらぎます。“整える”というより、“自分に戻る”ための静かな時間です。

おわりに:本番は“信じる日”

いかがでしたでしょうか?
本番は、緊張や不安もすべて抱えたまま、自分を信じてステージに立つ日。前夜も直前も、自分を整える小さなケアが、きっと音にそのまま表れてくれるはずです。これらのテクニックが少しでも皆さんのお役に立てれば幸いです。当教室では様々なご相談等受け付けておりますので、ご興味ある方は是非お気軽にお問い合わせください!

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