動かない薬指と上手に付き合うコツ
こんにちは!池袋から2駅!ミュージックアカデミー ラファーレの堀川です。
ピアノを弾くとき、「薬指(4番の指)だけを思い通りに動かすのが難しいな」「となりの指まで一緒についてきちゃう…」と悩んだことはありませんか?
「自分の練習が足りないのかな…」と落ち込む必要はまったくありません。
実はこれ、人間の体の仕組みとして、薬指はとなりの指と連動して(セットで)動くようになっているのが本当の理由なのです。
今回は、薬指に隠された面白いヒミツと、昔の音楽家がやってしまった大失敗、そして今日から薬指がとってもラクに動くようになる簡単なコツをご紹介します。
1.薬指を無理やり鍛えようとして大失敗した、シューマン
いまから約200年前のドイツに、ロベルト・シューマンという若者がいました。
彼は、素晴らしいピアニストになることを夢見て、毎日熱心にピアノの練習をしていました。
しかし、シューマンも皆さんと同じように「どうしても薬指が思うように動かないこと」に、ものすごく悩んでいました。
そこで彼は、とんでもないことを思いつきます。 「動かないなら、ヒモで天井から薬指を引っ張って、無理やり鍛えればいいんだ!」
シューマンは自分で作った怪しげな器具を使って、無理な特訓を続けました。
その結果、指のスジをひどく痛めてしまい、二度とピアノが弾けなくなってしまったのです。
ピアニストの夢はここで絶たれてしまいましたが、彼はあきらめずに「作曲家」の道へと進み、のちにたくさんの美しい名曲を残す有名な音楽家になりました。
2.机の上で1秒でわかる!薬指が動かない!「体のヒミツ」
なぜ、シューマンの薬指は思うように動かなかったのでしょうか?
その理由は、私たちの「手の中」をのぞくと分かります。
人差し指や中指、小指には、それぞれを単独で動かすための「スジ(腱)」があります。
しかし、薬指だけは自分だけのスジが弱く、となりの「中指」や「小指」と「細いバンド」でガッチリと繋がっているからです。
自分の手がどうなっているか、今すぐその場で試せる実験をしてみましょう!
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机の上に、手のひらをペタッと平らに置きます。
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そのまま「中指だけ」を内側にぐっと折り曲げて、机に指の関節を押し当てます。
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その状態で、「薬指だけ」を上に持ち上げようとしてみてください。
驚くほど、1ミリも持ち上がらないはずです。
中指を曲げたことで「中のバンド」が引っ張られ、薬指に自動でロックがかかってしまうからです。
3.薬指を劇的にラクに動かす「手首の裏ワザ」
いま売られているピアノや電子ピアノは、昔のものよりも鍵盤(けんばん)が重く作られています。
動かない薬指を無理やり力で上げようとすると、手を痛めてしまうので絶対にやめましょう。
上手にお付き合いするコツは、たったの2つです。
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良くない弾き方:薬指だけをピンと上に立てて弾く 上がらない指を無理に上げようとすると、手首や腕がガチガチに固くなってしまいます。
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良い弾き方:となりの指も一緒に動いてOK!「手首」をちょっと揺らす 薬指を弾くときは、となりの指が一緒にフワッと浮いてしまっても全く問題ありません。
指先だけでがんばるのではなく、手首をほんの少しだけ左右に傾けて、手首の重みを薬指に乗せてあげると、驚くほどラクに、綺麗な音がポンと響くようになります。
終わりに
「薬指は、となりの指とセットで動くのが、体にとって自然な姿」です。
体に痛みを伴うような無理な練習は、手を痛めてしまう原因になります。
動かない指を無理に鍛えるのはやめましょう。
体の仕組みを理解して、手首や腕全体で優しく助けてあげるのが一番の近道です。
今日からピアノを弾くときは、となりの指も一緒に連れていってあげるような優しい気持ちで、ラクに鍵盤をすとんと押してみてくださいね。






