ピアノの祖先?チェンバロってどんな楽器?
皆さんは、「チェンバロ」という楽器をご存知でしょうか?
チェンバロは、バッハやヴィヴァルディが活躍したバロック時代に盛んに使われた楽器です。
ピアノの歴史をさかのぼると、チェンバロもその前身のひとつに挙げられます。
同じ鍵盤楽器だし、見た目も何となく似ていますよね〜?
しかし、その違いを比較すると、色々と異なる点が多くあるのです。
今回は、ピアノとチェンバロの違いに迫ります!
ピアノとチェンバロ、何が違う?
・見た目
まずは一番最初に目に入る鍵盤に注目!
ピアノとチェンバロは鍵盤の白黒が逆になっています。
チェンバロはピアノの黒鍵の部分が白、白鍵の部分が黒になっていますね。
また、ピアノは鍵盤が1段なのに対し、ほとんどのチェンバロは2段鍵盤になっています(1段鍵盤のものもあります)。
また、ピアノは黒く塗られているものが主流なのに対し、チェンバロは蓋の内側や響板に美しい絵で装飾が施されており、華やかな見た目です。
・音が出る仕組み
ピアノは弦を下からハンマーで打って音を出します。そのため打弦楽器とも呼ばれます。
一方でチェンバロは弦を爪ではじくことで音を出します。そのため撥弦楽器とも呼ばれます。ギターと同じような仕組みなんですね!
・ペダルの有無
現代のピアノにはペダルがついていますね。音の響きをペダルによって操ることができます。
チェンバロにはペダルはありませんが、音の表情を変えるためのレジスターという機能があります。1つの鍵盤に付き3本の弦が張られていますが、レジスターを使い1オクターブ上や下の音を一緒に鳴らすことで、音色や音量を調節することができます。また、二段鍵盤の上鍵盤と下鍵盤を使い分けることで音の強弱を生むこともできます。
チェンバロは構造上、ピアノほどの強弱をつけることができません。そのため、アーティキュレーションが表現の鍵を握ります。同じ鍵盤楽器でも、ピアノを演奏するときとはまた違った技術が求められます。
ピアノに比べて音量は小さいものの、繊細で柔らかい音色が特徴的です。
♪おすすめ
チェンバロ協奏曲第1番BWV1052
https://www.youtube.com/watch?v=0oFfyd2bttw
いかがでしたか?
現代ではバッハの曲をピアノで弾くことがほとんどですが、チェンバロで演奏された音源などを聴き、当時の音楽の響きに思いを馳せるのもいいかもしれませんね♪