楽譜に書いてあることの向こう側
こんにちは!
ミュージックアカデミー ラファーレの堀川です。
ピアノの前に座って楽譜を開くと、そこには「ドレミ」の音符と一緒に、いろいろなしるしが並んでいます。
でも、実はその「ドレミ」には、たったひとつの決まった弾き方なんてないのです。
今日は、皆さんが練習のときに必ず向き合う、楽譜に書いてあることの中身や可能性についてお話しします。
1.「ドレミ」の歩き方
たとえば、同じ「ド・レ・ミ」という音でも、みなさんの指先ひとつで、その中身はガラリと変わります。
・短くはねる(スタッカート)の指示があったとき、 ただ短く切るだけではなくて、元気な子犬がかけっこしているような「はずむ音」にするのか、それとも雨のしずくがポツンと落ちるような「静かな音」にするのか。
・なめらかにつなげる(レガート)の指示があったとき、温かいハチミツがとろーり流れるように弾くのか、それとも空に浮かぶ雲のようにふわふわとつなげるのか。
楽譜の指示をしっかりと守ったうえで、「どんな風に弾こうかな?」と考えるだけで、音楽にはいろいろな可能性が生まれるのです。
2.しるしは「自分の気持ち」をのせる場所
楽譜には「大きく(フォルテ)」や「小さく(ピアノ)」というしるしが書いてありますよね。
もちろん、楽譜に書いてある通りに音の大きさを変えることは、とても大切です。
でも、一番忘れないでほしいのは、「みなさんがそのフレーズをどう演奏したいか」ということです。
・フォルテは、ただ大きな音を出すのではなくて、「みんなに伝えたい!」という強い気持ち。
・ピアノは、ただ小さな音にするのではなくて、「そっと教えるね」という内緒話の気持ち。
また、音楽には同じメロディが何度も出てくることがあります。
同じフレーズを同じように演奏すると、聞いている人はただ繰り返しているように聞こえてしまいます。
楽譜のしるしをヒントにしながら、自分なりに工夫してニュアンスを変えてみたりと、みなさんの気持ちをたっぷりのせてみてください。
まとめ
楽譜に書いてあることは、みなさんへの「相談」のようなものです。
「このドレミは、ニコニコ笑っている感じ? それとも、少し眠くてうとうとしている感じ?」
そんなふうに自由に想像をふくらませてみてください。
自分が想像する音楽をしっかりと理解して演奏すると、指先から伝わる音に「命」が吹き込まれ、もっと楽しく演奏できるはずです。
楽譜の指示を大切にしながら、みなさんが「こう演奏したい!」と思った通りに弾いてみてください。
今日からピアノに向かうとき、ほんの少しだけ「この音の中身は何かな?」と考えてみてください。
そうすれば、いつもの練習の時間が、もっとワクワクする特別な時間に変わりますよ。
みなさんが迷って、考えて、最後に「これだ!」と選んだその音が、世界にひとつだけの、みなさんの音楽になるのです。






